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カン太がこんなことを言いました。 「カンちゃん、かわいいから自分の事が大好きなんだぁ。」 自分の事が好きって…しかも「可愛いから」って、末っ子はやっぱりナルシストなんでしょうか? 【あらすじ】 ある丘に1本ののえんどうがたっていて、春に小さな豆粒の子どもたち100人を生みました。子どもたちは豆のさやの中で、色々な音を聞き、外の世界を想像します。中にはいたずらっ子もいて、おかあさんの言う事を聞かないせいでさやごと曲がってしまいます。夏も近くなって来ると、お日様がこどもたちの旅の支度をするようにおかあさんに告げます。茶色く色が変わった子供達は、ついに外の世界に飛び出します。 【解説・感想】 「のえんどう」とは、「からすのえんどう」の事なのだそうです。 子供の頃、この季節にはどこにでも生えているカラスノエンドウの豆を使って、いくつもいくつも笛を作りました。若すぎてぺっちゃんこのさやは空気が入らないし、茶色くなったさやは固すぎます。頭の部分を少し手でちぎって、プックラしたさやの筋を取って、中の豆を全部取り除きます。口に当てると「ブーッ」となかなか大きな音がしたものです。 さて、このお話ののえんどうのお母さんは、さやの中の子供達を優しく、大事に育てます。子供達はちょこっと文句を言いながらも、お母さんの言う事を聞いて、旅立つ日をじっと待ちます。 その旅立つ瞬間のシーンは、「パパーン」という音と共に、遠近感のある100人の子供達(豆粒)の絵の効果で、非常に迫力のある、生き生きとしたシーンに仕上がっています。 「こんな汚い色の服」と子供達に言われていた茶色が、あとで身を守る為に役立つ事も、子供達は知ります。 夏になり役目を果たしたお母さんは静かに横になるのですが、また次の春になると、今度は去年の子供達がお母さんとなって、新しく子供達を育て上げるのです。 この本は「死ぬ事」や「命を伝える事」という自然のサイクルを、なかなかドラマチックに描いてあり、夏を前にしたこの季節になると本棚から取り出してみたくなるのです。 『のえんどうと100にんのこどもたち』 甲斐信枝・作/絵 福音館書店 今は入手困難な様なので、図書館で探してみて下さい。 |
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